介護保険制度の目的

介護保険制度がスタートしたのは、2000年4月です。日本では、医療保険、年金保険、労災保険、雇用保険に続く5番目の社会保険制度になります。世界的に見ても、介護保険はドイツに続く導入になりますから、高齢社会を迎える先進国の中では、日本の試みは注目を集めています。

今まで、高齢者介護は、措置制度と呼ばれ、地方自治体が必要な措置を行政の責任で行うものでした。利用者に選択をする自由もなく、ある意味で一方的な介護サービスを提供していた訳です。介護保険制度では、費用の1割を介護利用者を負担し、利用する介護サービスを利用者の意思を選ぶことが可能になります。

今までは、高齢者は介護職員初任者(ホームヘルパー)から介護をして貰っているた立場なので、不満を感じる点があってもそれを伝える術がありませんでしたが、介護保険制度施行後は、サービス事業者と契約するという対等の立場であり、不満を遠慮することなく伝えることが出来るようになりました。それによって、介護の質も向上しますし、利用者にもメリットがあるといえるでしょう。

また今までの介護サービスは、寝たきりの高齢者をメインとした施設介護が一般的でしたが、介護保険制度の施行によって、高齢者が自宅で自立した生活を送るためのサポートをする介護が実現しました。このため訪問介護でも、民間企業の参入を正式に認め、介護ビジネスがさらに発展していった訳です。介護する側も、介護される側も、地方自治体も全てがwinwinのビジネスが成立するようになりました。

介護保険制度の目的は、介護保険法第1条に明記されており、高齢になり発生する心身の変化に起因する疾病等により、介護が必要になり、入浴、排泄、食事等のサポートを求める人に、その中でも自立した生活を送れるように介護保険制度を設けたといった内容になります。介護保険の被保険者になっている人を対象に、その人本人が要介護状態になった場合、保険でサービスを提供することが出来るようになった訳です。